10年前に買ったライブTシャツを今も着ている。

 

こんばんは、いくとこ(@gakesoba)です。

私は今、地方の小さなホテルでアルバイトをしているのですが、ほんの数か月前からそこにネパール人の女性が派遣でお仕事をしにやって来ていました。

2月の終わりにやってきた彼女は、3月、4月と働いて、そして明後日に東京へ帰ることになりました。

ホテルがお休みの間は彼女にはお給料が支払われません。4月の終わり、緊急事態宣言が出されてから、彼女は無収入の状態でした。

 

5月末までの緊急事態宣言の延長、そしてホテル休館の延長が決まったとき、もしかすると彼女はここを去ることになるかもしれないな、と思っていました。でも、5か月間という契約だったので、なんとなく彼女は夏の終わりまではここにいるのだと思っていました。

私はホテルのすぐ隣にあるアパートに住んでいるので、住み込みで働いている彼女と時々遊びに行きました。

遊びにと言っても周りには海と山しかないので、サイクリングをしたり、釣りをしたり、それだけです。

 

今日はたまたま掛け持ちのバイトがお休みだったので、釣りでもしないかと声をかけていました。

そして、明後日に彼女が東京へ帰ることを教えてもらいました。

 

私もまた、今年の1月の終わりに会社をやめ、ホテルのある土地に引っ越してきたばかりでした。

それから少ししてやってきた彼女の気持ちをなんだかよく分かるような気がしていました。

 

彼女はいつかネパールに来てね、案内するよと言ってくれます。

いつかネパールに彼女に会いに行きたいなと思います。数年後か、十数年後か、もっと先かも。

もしかするともう二度と会うことはないかもしれません。

 

そんなことを思いながら堤防で釣りをして、私は10年前に買ったロックバンドのライブTシャツを着ていました。

14歳のとき、音楽が好きな、クラスが一度も同じになったことのない友人と選んで買ったTシャツです。

一緒にいるなかで何度も泣いて、ただ同じような生き辛さを抱えていることが分かって、傷つけ合いながら一緒にいた人。恥ずかしくて忘れたい思い出のど真ん中にいる人。だからもう二度と会うことのない、友人だった人との思い出とともにあるTシャツです。

 

これを着ると当時のあまりにも恥ずかしい出来事を思い出すのでちょっと嫌なんですが、あまりにも着心地がよくて捨てられません。たくさんの思い出が詰まっている以外は、理想の部屋着なのです。

肌ざわりがよくて、生地がしっかりしていてちょっと厚めで、軽くて、吸汗性がよくて、紺色にオレンジの文字がプリントされたTシャツ。そしてサイズがピッタリ。

いっそこのバンドの新しいライブTシャツを通販で買うのが賢いかもしれません。

 

今日はなんとなく久しぶりにこのTシャツを着て釣りに出かけました。

もう二度と会うことがないだろう友人の思い出と一緒になって、ますます不思議な存在になったTシャツ。

 

もし私が将来ひとりぼっちでいたとしたら、このTシャツを見るのは辛くて捨ててしまうかもしれません。

でも今はまだ捨てられない、何度洗濯しても襟が伸び切らない優秀な半袖Tシャツです。

 

10年前のTHE BAWDIESのライブTは本当に高クオリティ。

今はどうなのか、また確かめてみたいと思います。