『11.25自決の日 三島由紀夫と若者たち』感想。なんでもっと分かりやすく喋らないんだろう【ネタバレあり】

 

こんばんは、いくとこ(@gakesoba)です。

『11.25自決の日 三島由紀夫と若者たち』、アマプラで見ました。

井浦新が井浦新!!ドン!!という風でよかったですね。

満島ひかりちゃんの弟くんは自我のうるささを消すのが難しそうな俳優さんでした。ときどきどう考えても素だろ、という話し方でちょいちょい現代に戻ってました。

 

あの時代に抗議活動してた人ってなんであんなに難しく喋るの?

 

中二病ならぬ大二病…と思ってしまうくらいに、学生運動時代のほとんとすべてが難しくないですか?

専門用語が多すぎで、ほんとうに広く様々な人に対して分かってもらう気があったのかなと疑問を抱きます。

ブントってなに?などいちいち調べないと分からない内輪用語がマジで多い。

 

今のオタクがエヴァの世界観やリリスやリリンについて深読みしたり、おそ松さんの六つ子を見分けたりするのと同じ種類の楽しさを抱いてたんじゃないかなーと思います。

 

今回の作品でも、東大の学生たちと三島由紀夫が対話する場面がありますが、まー小難しい。ものすごい真剣に怒りながらものすごく高尚そうなことを言っているけど、自我!!!!!自意識!!!!という感じの圧がすごくて全然内容が入ってきません。

他人に分からせる気がないのに「俺の苦しみは誰にも理解されない…(世間は何も分かってない)」と言っている本当に中二病に近いものを感じました。

今の知識だけの感想だと、肥大した自我の行き場としての学生運動という印象です。

 

三島由紀夫さんの場合はまたちょっと違って、この人はなぜこんな風に行動せざるをえなかったのか、三島由紀夫の衝動のルーツについて知りたいという興味が出てきました。

 

映画で語られるのは、三島由紀夫目線の自決までの日々。

 

三島由紀夫が楯の会を作って、自衛隊市ヶ谷駐屯地の総監を監禁して、演説をして、割腹自殺するまでを描いています。

割腹自殺して死んだ作家という漠然としたイメージから、三島由紀夫の死について大枠のストーリーが掴めるような作品でした。

作中人物は作中人物らしく小難しくしゃべるので、行動の動機については(うーん、自衛隊の在り方について不満があったのか?でいいのか?)というくらいの理解ができた感じ。

欲を言えば、現在の人物のモノローグを入れたりして、作中人物の行動理由をもっと分かりやすく説明してほしかったです。

 

よく分かんないけど割腹自殺をして死んだ小説家、という印象から、よく分かんないけど自衛隊について志があって偉い人を監禁して割腹自殺した人、というようなイメージまでは深まりました。

あともう一歩知りたかったなと思います。

 

そもそも三島由紀夫が何をしたかったのかについて映画を見てもなお正直よく分からないし。

割腹自殺を選ぶような人格はどのような出来事によって形成されたのだろうとか、死ぬ覚悟で行った演説は伝えたい人の耳には届かなかった。その末に本当に死んでいった、という文学作品のような人生についてとか、もうちょっと知りたいなという気持ちが湧いてきました。

すごい怖いんですけどね。

本当に深淵を覗くとき、深淵をまたこちらを覗いているのだという恐怖があります。

 

圧がすごくて、気になるけど知るのが怖い人。

 

三島由紀夫さんについての現時点での印象です。

すごく気になるけど、油断して近づいたら割腹自殺するまでの思想にハマるということで……思想を学ぶ怖さをあらためて感じます。

学生運動を絡めた小説を書きたいと思っているので、こわごわながら色々読んでみて知っていきたいと思います。

 

今日は映画の感想でした。

また明日お会いしましょう。